鳥居元忠は伏見城の戦いで四万の大軍を相手にわずか一千八百の兵で十三日間持ちこたえ、関ヶ原の勝利への道を切り拓いた。三河武士として五十年、ただ一人の主君・徳川家康のために命を捧げた忠義の老将の生涯と、血天井に刻まれた記憶をたどる。
鳥居元忠と伏見城の戦い――三河武士が命を懸けて守り抜いた忠義の十三日
鳥居元忠は伏見城の戦いで四万の大軍を相手にわずか一千八百の兵で十三日間持ちこたえ、関ヶ原の勝利への道を切り拓いた。三河武士として五十年、ただ一人の主君・徳川家康のために命を捧げた忠義の老将の生涯と、血天井に刻まれた記憶をたどる。
長宗我部元親と海賊――土佐の覇者は、水軍を率いて四国統一を果たし、巨鯨を丸ごと大坂へ曳航して秀吉を驚嘆させた。一方でスペイン船の積荷没収により「海賊」の汚名を刻まれ、嫡男・信親の壮絶な戦死を機に粛清の闇へ堕ちていく。海とともに生きた鬼若子の、野望と悲哀の航跡をたどる。
北条氏康の遺志を継いだ北条氏政が切腹に至るまでの壮絶な物語。「禄寿応穏」の理想と「義を守りて滅ぶとも」の遺訓を胸に、天下人・秀吉への服従を拒み続けた関東の覇者。河越夜戦の勝利、黄梅院との離別、そして小田原城下で兄弟が詠んだ辞世の句に込められた、清々しき滅亡の美学に迫る。
前田慶次(まえだけいじ)は実在した「天下御免の傾奇者」として知られる戦国武将です。和歌や古典を深く愛し、権力にへつらうことを激しく嫌悪した教養高き文人でもありました。上杉景勝や直江兼続との絆、長谷堂城の戦いでの奮戦など、数万石の出世を捨てて自らの美学と魂の自由を貫いた生涯に迫ります。
真田信繁(さなだのぶしげ)の最期──九度山で十四年もの蟄居に耐えた「日本一の兵」は、大坂夏の陣・天王寺口で三度にわたり家康本陣に突撃を敢行。老いと絶望の底から這い上がり、持てるすべてを燃やし尽くした信繁の壮絶な生涯と、散り際に子らの命を敵将に託した人間としての凄みに迫ります。
武田勝頼の評価は近年、「暗愚な愚将」から「悲運の名将」へと大きく変わっています。偉大な父・信玄の跡を継ぎ、武田家最大の領土を築き上げながらも、長篠の戦いでの敗北や過酷な運命に翻弄された勝頼。裏切りと孤立のなか、最期まで己の誇りを貫いた若き当主の壮絶な生き様と、その真の姿に迫ります。